ナースの勉強部屋

看護師の業務従事者届とは?2026年は届出年|期限・届出方法・届け出ないとどうなるか

看護師の業務従事者届とは?2026年は届出年|期限・届出方法・届け出ないとどうなるか

年末が近づくと、職場から「業務従事者届を出してください」と案内されることがあります。2年に1度しか回ってこないため、「前回どうやって出したか覚えていない」「休職中の自分も対象なのか」と迷う方も多い手続きです。

2026年は、この業務従事者届の届出年にあたります。この記事では、法律で決められている期限と対象者、オンラインと紙の届出方法、休職中や転職中の扱いを整理します。仕事をしていないときに届け出る「ナースセンターへの届出」との違いもあわせて解説します。

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目次
  1. 看護師の業務従事者届とは
  2. 2026年は届出年|届出スケジュール
  3. 届出が必要な人・不要な人
  4. 届出方法は2種類|オンラインと紙
    1. 届出前のチェックリスト
  5. 転職・休職中の人はどうする?
    1. 12月31日時点で休職中の場合
    2. 12月中に転職した場合
    3. 12月31日時点で退職していて、次の職場が決まっていない場合
    4. 複数の職場で働いている場合
  6. 業務従事者届を出さないとどうなる?
  7. 仕事をしていないときは「ナースセンターへの届出」
  8. 看護師の求人を探す
  9. よくある質問
    1. Q. 業務従事者届は毎年出すものですか?
    2. Q. 住所が変わったら届け直す必要がありますか?
    3. Q. パートで働いている場合も対象ですか?
  10. まとめ
  11. 参考

看護師の業務従事者届とは

業務従事者届は、保健師助産師看護師法第33条にもとづく届出です。条文では、業務に従事する保健師・助産師・看護師・准看護師は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所などを、翌年1月15日までに、就業地の都道府県知事に届け出なければならないと定められています。

ポイントは次の3つです。

  • 義務である——「届け出るよう努める」ではなく「届け出なければならない」
  • 2年に1度——毎年ではなく、決められた年の12月31日時点の状況を届け出る
  • 就業地に届け出る——住んでいる場所ではなく、働いている場所の都道府県が届出先

集まった情報は、看護職員がどこでどれだけ働いているかを把握し、看護行政を進めるための基礎資料として使われています。

2026年は届出年|届出スケジュール

直近では2024年(令和6年)が届出年で、2024年12月31日現在の状況を2025年1月15日までに届け出る形で実施されました。2年ごとなので、次は2026年(令和8年)が届出年です。

届出年 基準日 届出期限
2022年(令和4年) 2022年12月31日 2023年1月15日
2024年(令和6年) 2024年12月31日 2025年1月15日
2026年(令和8年) 2026年12月31日 2027年1月15日
2028年(令和10年) 2028年12月31日 2029年1月15日

前回の2024年は、厚生労働省の医療従事者届出システムが11月18日から届出受付を開始していました。2026年の具体的な受付開始日は、厚生労働省や都道府県から改めて案内される見込みです。年末年始をはさむため、実際には勤務先が12月中に取りまとめを締め切ることもあります。職場からの案内を見落とさないようにしましょう。

届出が必要な人・不要な人

届出の対象は、基準日(12月31日)時点で、看護師などの免許が必要な業務に就いている人です。前回の都道府県の案内をもとに、主なケースを整理します。

状況 届出
病院・診療所で看護師として働いている 必要
訪問看護ステーション、介護施設、企業、学校などで免許を使う業務に就いている 必要(就業先の種類は問わない)
休暇中・休職中・産休中・育児休業中・介護休業中で、退職していない 必要
免許は持っているが、仕事に就いていない 不要
仕事はしているが、免許が必要ない職務に就いている 不要

とくに注意したいのが産休・育休中の方です。現場を離れていても、就業先を退職していなければ届出の対象になります。

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届出方法は2種類|オンラインと紙

前回の2024年の実施方法をもとに、届出方法を整理します。

項目 オンライン届出 紙の届出
使うもの 厚生労働省「医療従事者届出システム」 届出票(都道府県のホームページなどで入手)
利用できる人 医療機関等に勤めている人 誰でも(個人で届け出る人は紙)
流れ 勤務先の担当者が利用申請し、職員が入力、または担当者が取りまとめて送信 届出票に記入し、就業地を管轄する保健所などへ提出
提出先 システム上で送信 就業地を管轄する保健所など(都道府県により異なる)

医療従事者届出システムは、勤務先の施設がIDを発行し、職員の届出を取りまとめる仕組みです。職員は、施設担当者から渡された利用者IDでスマートフォンやパソコンから入力する方式と、担当者が取りまとめて一括で登録する方式があります。

なお、マイナンバーカードを使って個人が直接オンラインで届け出る方式は、2024年の時点では「システム調整中」とされていました。勤務先を通さずに個人で届け出る場合は、紙での届出になると考えておきましょう。

届出前のチェックリスト

  • □ 12月31日時点で、免許が必要な業務に就いているか確認した
  • □ 勤務先からの案内(オンラインか紙か、社内の締切日)を確認した
  • □ 利用者IDやパスワードを施設担当者から受け取った(オンラインの場合)
  • □ 届出票の記載要領を読み、就業先の情報を正しく書いた
  • □ 紙の場合、就業地を管轄する保健所などの提出先を確認した
  • □ 提出した日と方法をメモしておいた

転職・休職中の人はどうする?

12月31日時点で休職中の場合

退職していなければ、休職中でも届出が必要です。勤務先を通じて届け出るのが一般的なので、休職中でも職場からの連絡を確認できるようにしておきましょう。

12月中に転職した場合

届け出るのは12月31日現在の状況です。12月31日時点ですでに新しい職場に入職していれば、新しい就業先の情報で届け出ます。どちらの職場を通じて届け出るかは、新しい勤務先に確認しましょう。

12月31日時点で退職していて、次の職場が決まっていない場合

基準日に仕事に就いていなければ、業務従事者届は不要です。ただし、後で説明するナースセンターへの届出の対象になります。

複数の職場で働いている場合

前回、東京都の案内では、複数の勤務先がある方は勤務先の指示に従うよう案内されていました。二重に届け出たり、どちらからも届け出ていなかったりしないよう、それぞれの職場に確認しておくと安心です。

業務従事者届を出さないとどうなる?

保健師助産師看護師法第45条では、第33条の規定に違反した者は50万円以下の罰金に処すると定められています。つまり、業務従事者届を出さないことは、法律上の罰則の対象になりうる行為です。

「職場がまとめて出してくれるはず」と思い込んでいると、休職中や掛け持ちの場合に漏れが起きやすくなります。自分が対象かどうか、どこから届け出るのかを、毎回確認するようにしましょう。

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仕事をしていないときは「ナースセンターへの届出」

業務従事者届と混同しやすいのが、看護師等の人材確保の促進に関する法律第16条の3にもとづく、都道府県ナースセンターへの届出です。2015年10月から始まった制度で、次のような場合に届け出るよう努めることとされています。

  • 病院などを離職した場合
  • 保健師・助産師・看護師・准看護師の業に従事しなくなった場合
  • 免許を取得した後、すぐに就業しない場合

届け出た内容に変更があった場合も、届け出るよう努めることとされています。届出は、看護師等の届出サイト「とどけるん」、都道府県ナースセンターの窓口、就業先による代行などで行えます。

項目 業務従事者届 ナースセンターへの届出
根拠法 保健師助産師看護師法 第33条 看護師等の人材確保の促進に関する法律 第16条の3
対象 12月31日時点で業務に従事している人 離職した人、就業していない人など
義務の強さ 義務(違反は罰金の対象) 努力義務
時期 2年ごと(偶数年の12月31日現在) 離職時など、その都度
届出先 就業地の都道府県知事 都道府県ナースセンター

届け出た人には、ナースセンターから復職に向けた情報提供などの支援が行われます。今は休んでいても、いずれ現場に戻りたいと考えている方は、届け出ておくと情報を受け取りやすくなります。

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よくある質問

Q. 業務従事者届は毎年出すものですか?

毎年ではありません。2年ごとの届出で、直近では2024年、次は2026年12月31日現在の状況を2027年1月15日までに届け出ます。

Q. 住所が変わったら届け直す必要がありますか?

法律で定められているのは、2年ごとの年の12月31日現在の状況を届け出ることです。届出年以外に住所が変わっても、業務従事者届としてその都度届け出る決まりはありません。なお、結婚などで氏名が変わった場合の免許の籍の訂正は、業務従事者届とは別の手続きなので注意しましょう。

Q. パートで働いている場合も対象ですか?

就業先の種類に関係なく、看護師などの免許が必要な業務に就いていれば届出の対象です。雇用形態で届出が不要になるわけではないので、勤務先の案内に沿って届け出ましょう。取りまとめの方法は勤務先ごとに違うため、分からない場合は勤務先に確認してください。

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まとめ

看護師の業務従事者届は、保健師助産師看護師法第33条にもとづく2年に1度の義務です。2026年は届出年にあたり、2026年12月31日現在の状況を2027年1月15日までに、就業地の都道府県知事へ届け出ます。休職中・産休中でも退職していなければ対象で、届け出ない場合は50万円以下の罰金の対象になりえます。

一方、仕事をしていないときは業務従事者届ではなく、ナースセンターへの届出(努力義務)が関係します。年末に慌てないよう、まずは12月31日時点の自分の働き方と、勤務先の取りまとめ方法を確認しておきましょう。

参考

  • e-Gov法令検索「保健師助産師看護師法」第33条・第45条 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203
  • e-Gov法令検索「看護師等の人材確保の促進に関する法律」第16条の3 https://laws.e-gov.go.jp/law/404AC0000000086
  • 厚生労働省「医療従事者届出システム」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryojujisha-todokede-sys.html
  • 東京都保健医療局「令和6年 医師・歯科医師・薬剤師届、看護師等業務従事者届の実施」 https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/shikaku/todoke/6todoke
  • 神奈川県「業務従事者届」 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t3u/cnt/f945445/gyoumujyuuji.html
  • 公益社団法人日本看護協会「離職時等の届出制度」 https://www.nurse.or.jp/nursing/nc/todokede/index.html