ナースの勉強部屋

【一目でわかる】バイタルサイン正常値一覧表|体温・血圧・脈拍・呼吸数・SpO2の基準値

【一目でわかる】バイタルサイン正常値一覧表|体温・血圧・脈拍・呼吸数・SpO2の基準値

看護現場で毎日必ず行うバイタルサイン(生命兆候)の測定。患者さんの状態を客観的に把握し、異常を早期発見するための最も基本かつ重要なアセスメント指標です。

この記事では、日々の看護業務ですぐに確認できるよう、バイタルサインの基準値を年齢別・項目別に一覧表でまとめました。カルテ記載で使う略語や、測定時のアセスメントのポイントも解説しますので、新人看護師の学習や日々の振り返りにぜひお役立てください。

看護師専門転職サービス
「クリアス看護」

LINE友だち追加で、希望条件に合った求人紹介や
非公開求人のご案内を無料で受けられます。
給与・働き方・勤務条件など、
転職に関するご相談もLINEで気軽に可能です。

目次
  1. 【保存版】バイタルサイン(5大バイタル)の正常値一覧表
    1. +αで知っておきたい「意識レベル」と「尿量」
      1. 意識レベルの評価(JCS / GCS)
      2. 尿量の評価
  2. 年齢別(成人・高齢者・小児)のバイタル基準値の違い
    1. 【一覧表】年齢別バイタルサイン基準値の比較
    2. 1. 成人のバイタルサイン(ベースライン)
    3. 2. 高齢者のバイタルサインの特徴
    4. 3. 小児のバイタルサインの特徴
  3. 測定時の注意点と異常値が出たときの再測定
    1. 基本的な測定のポイント
      1. タイミングと環境を整える
      2. 呼吸は「無意識」のうちに測る
      3. 血圧計のマンシェットサイズ
    2. 異常値が出た場合の対応ステップ
      1. 1.再測定を行う
      2. 2.随伴症状を確認する
      3. 3.速やかに報告する
  4. まとめ|バイタルサインの基準値をアセスメントに活かそう
  5. 参考資料・出典

【保存版】バイタルサイン(5大バイタル)の正常値一覧表

成人の基本的なバイタルサイン(体温・血圧・脈拍・呼吸数)に、臨床で必須となるSpO2(血中酸素飽和度)を加えた「5大バイタル」の基準値一覧です。カルテでよく使われる略語と併せて覚えましょう。

測定項目
(略語)
正常値(基準値)
の目安
異常の目安と
アセスメントのポイント
体温(BT/KT)36.0~37.0℃(腋窩)37.5℃以上(発熱)、
35.0℃以下(低体温)
※感染防御反応か、脳血管障害等の
非感染性かを見極める。
血圧(BP)収縮期:120mmHg未満
拡張期:80mmHg未満
収縮期140mmHg以上または
拡張期90mmHg以上(高血圧)
※低血圧(100未満など)時は
脱水や出血、冷汗の有無を確認。
脈拍数(PR/HR)60~100回/分100回/分以上(頻脈)、
60回/分未満(徐脈)
※頻脈は発熱や貧血、
交感神経の緊張で起こりやすい。
呼吸数(RR)12~20回/分25回/分以上(頻呼吸)、
10回/分未満(徐呼吸)
※呼吸数の増加は
血圧低下よりも早く起こる
「急変の前兆」として注意。
SpO296~100%95%以下
(低酸素血症の疑い・酸素化の低下)
※COPDなどの基礎疾患が
ある場合は平常時から
低めのことも。

 

「正常値」と「基準値」の違いとは?

以前は「正常値」と呼ばれていましたが、「この範囲を外れたら即異常」と誤解されるのを防ぐため、現在では「基準値」と呼ぶのが一般的です。基準値はあくまで健康な人の目安。最も大切なのは「その患者さんの普段の数値(平常値)」と比較してどう変化しているかを考えることです。

+αで知っておきたい「意識レベル」と「尿量」

重症度や循環動態をアセスメントする上で、意識レベルと尿量もバイタルサインと同様に重要視されます。

意識レベルの評価(JCS / GCS)

覚醒状態を評価する指標です。2つのスケールの違いを押さえておきましょう。

評価スケール基準評価方法重症度と正常値
JCS日本基準・覚醒している(I)
・刺激で覚醒する(II)
・刺激しても覚醒しない(III)
の3段階
数字が大きいほど重症
【正常】0
GCS世界基準・開眼(E)
・言語(V)
・運動(M)
の3項目で採点し合計する
数字が小さいほど重症
【正常】15点(満点)

尿量の評価

循環動態や腎機能の指標となります。血圧が低下すると、身体は血圧を維持しようとして尿量を減少させます。

正常値: 1回約200~400ml、1日総量約1,000~2,000ml

看護師専門転職サービス
「クリアス看護」

LINE友だち追加で、希望条件に合った求人紹介や
非公開求人のご案内を無料で受けられます。
給与・働き方・勤務条件など、
転職に関するご相談もLINEで気軽に可能です。

年齢別(成人・高齢者・小児)のバイタル基準値の違い

バイタルサインは、年齢や成長段階によって基準値が大きく異なります。各年代の数値をひとつの表で比較してみましょう。

【一覧表】年齢別バイタルサイン基準値の比較

年齢・成長段階
(目安)
体温
(腋窩)
脈拍数
(回/分)
呼吸数
(回/分)
血圧
(収縮期 / 拡張期 mmHg)
新生児
(生後28日未満)
36.5~37.5℃120~16030~7055~85 / 30~60
乳児
(生後28日〜1歳未満)
36.3~37.5℃80~15025~5570~100 / 50~65
幼児
(1歳〜小学校就学前)
36.3~37.5℃65~12020~3090~110 / 55~75
学童
(6歳〜12歳)
36.5~37.3℃60~10015~25100~120 / 60~75
成人(基準)
(15歳〜64歳)
36.0~37.0℃60~100
※60〜80回が理想
12~20120未満 / 80未満
高齢者
(65歳以上)
35.0℃台が多い50~7014~20収縮期が高く
拡張期が低め

それぞれの年代特有の特徴と、測定時のポイントは以下の通りです。

1. 成人のバイタルサイン(ベースライン)

健康な成人の場合、生理機能が安定しているため数値の変動幅が比較的少ないのが特徴です。血圧に関しては最新の『高血圧治療ガイドライン2019』に基づき、収縮期120mmHg未満かつ拡張期80mmHg未満が「正常血圧」と定義されています。

2. 高齢者のバイタルサインの特徴

加齢による生理的な機能低下があるため、成人とは異なる傾向を示します。

  • 体温: 基礎代謝が落ちるため低め(35.0℃台)の人が多く、発熱しにくいため微熱でも感染症の疑いを持ちます。
  • 血圧: 血管の弾力性が低下するため、収縮期血圧が高く、拡張期血圧が低くなりやすい(脈圧が大きくなる)のが特徴です。
  • 脈拍: 成人に比べてやや少なめになる傾向があります。

3. 小児のバイタルサインの特徴

小児は「年齢が上がるにつれて、体温・脈拍数・呼吸数は減少し、血圧は上昇する」という原則があります。

 

小児のバイタル測定は「刺激の少ない順」が鉄則!

小児は泣いたり動いたりするだけで数値が大きく変動します。そのため、患者に触れずにできる**「呼吸(目視)」→「脈拍(触れる)」→「体温(挟む)」→「血圧(痛い・怖い)」**の順番で測定するのが小児看護の基本です。また、血圧測定時は腕の太さに合わせた適切なサイズのマンシェットを選ぶことも重要です。

測定時の注意点と異常値が出たときの再測定

正確な数値を測定し、異常を適切にアセスメントするためのポイントです。

基本的な測定のポイント

タイミングと環境を整える

運動、入浴、食事、排泄の直後は数値が変動しやすいため、30分程度安静にしてから測定します。

呼吸は「無意識」のうちに測る

呼吸測定を伝えると意識してリズムが乱れるため、脈拍測定に続けて、患者さんに気づかれないように胸腹部の動きを観察します。

血圧計のマンシェットサイズ

腕の太さに合ったサイズを選び、指が1〜2本入る程度のゆとりを持たせて、心臓と同じ高さで巻きます。

異常値が出た場合の対応ステップ

もし基準値や患者さんの平常値から大きく外れた数値が出た場合は、慌てずに以下のステップで対応します。

1.再測定を行う

測定ミスや一時的な変動の可能性があるため、深呼吸などで少し落ち着いてもらってから再測定します。血圧異常の場合は触診法を併用し、脈拍異常(不整脈など)がある場合は15秒ではなく、しっかり丸1分間測定し直します。

2.随伴症状を確認する

「数値の異常」だけで終わらせず、「顔色が悪い」「冷や汗が出ている」「息苦しさがある」「意識レベルの低下」などがないか全身状態を観察します。

3.速やかに報告する

再測定でも異常が続く場合や随伴症状がある場合は、すぐリーダー看護師や医師へ報告し、指示を仰ぎましょう。

看護師専門転職サービス
「クリアス看護」

LINE友だち追加で、希望条件に合った求人紹介や
非公開求人のご案内を無料で受けられます。
給与・働き方・勤務条件など、
転職に関するご相談もLINEで気軽に可能です。

まとめ|バイタルサインの基準値をアセスメントに活かそう

バイタルサインの基準値は、患者さんの身体に起きている異変を察知するための大切な「ものさし」です。

しかし、基準値の範囲内であっても、その患者さんにとっての「普段の数値」から変動していれば、何らかの異常のサインである可能性があります。

単に数値を記録するだけでなく、「なぜこの数値になっているのか?」「次に何が起こるリスクがあるか?」を常に予測しながら、日々の看護アセスメントにつなげていきましょう。

参考資料・出典