ナースの勉強部屋

【2026年最新】看護師の最低賃金と給料相場|47都道府県ランキング・設置主体&規模別比較・年収の壁を徹底解説

【2026年最新】看護師の最低賃金と給料相場|47都道府県ランキング・設置主体&規模別比較・年収の壁を徹底解説

2026年(令和8年)10月より順次発効された地域別最低賃金の全国加重平均は時給1,177円(前年比56円増)となり、改定制度開始以来過去最大級の引き上げとなりました。医療・介護現場で働く看護師にとっても、パート時給の底上げや社会保険の適用改定、2026年6月の診療報酬改定に伴う「ベースアップ評価料」の影響は極めて重要なテーマです。

厚生労働省および日本看護協会等の最新公的データに基づき、全47都道府県の最低賃金ランキングから正・准看護師の平均給料、設置主体別・規模別の比較、時給換算の計算方法、「年収の壁」と手取りへの影響まで網羅して徹底解説します。

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目次
  1. 2026年度 地域別最低賃金 全47都道府県ランキング一覧
  2. 看護師の給与構造と雇用形態別の時給相場
  3. 項目別・形態別 看護師の給料ランキング比較
    1. 1. 設置主体別の平均月給・初任給ランキング
    2. 2. 病床規模別の平均月給
    3. 3. 年齢層別の年収推移
  4. 月給制看護師も必須!最低賃金を下回っていないかの計算方法
    1. 最低賃金対象から除外される手当
    2. 時給換算の計算式と手順
  5. パート・扶養内看護師に影響する「労働時間目安」と「年収の壁」
    1. 1. 週の労働時間別 収入目安(全国平均時給1,177円換算)
    2. 2. 知っておくべき「年収の壁」と手取りへの影響
  6. 診療報酬改定と看護職員の「ベースアップ評価料」
  7. 求人票を見極めるチェックポイントと不当賃金の相談窓口
  8. まとめ:最低賃金改定と処遇改善を活かした看護師のキャリア選択
    1. 参考(一次情報・公式出典)

2026年度 地域別最低賃金 全47都道府県ランキング一覧

厚生労働省発表(2026年9月答申)による全国47都道府県の地域別最低賃金(時給)および前年からの引き上げ額の一覧です。

順位都道府県2026年度 最低賃金引き上げ額
1東京都1,280円+54円
2神奈川県1,279円+54円
3大阪府1,231円+54円
4埼玉県1,196円+55円
5千葉県1,195円+55円
5愛知県1,195円+55円
7京都府1,180円+58円
8兵庫県1,172円+56円
9静岡県1,154円+57円
10三重県1,143円+56円
11広島県1,141円+56円
12茨城県1,136円+62円
12滋賀県1,136円+56円
14北海道1,131円+56円
15栃木県1,125円+57円
16岐阜県1,121円+56円
17群馬県1,120円+57円
18富山県1,119円+57円
19長野県1,117円+56円
20福岡県1,114円+57円
21石川県1,113円+59円
21山梨県1,113円+61円
23福井県1,112円+59円
24新潟県1,108円+58円
25奈良県1,107円+56円
26岡山県1,104円+57円
27徳島県1,103円+57円
28和歌山県1,101円+56円
28山口県1,101円+58円
30宮城県1,098円+60円
31大分県1,096円+61円
32佐賀県1,095円+65円
33福島県1,094円+61円
34愛媛県1,093円+60円
35山形県1,092円+60円
35島根県1,092円+59円
35香川県1,092円+56円
35熊本県1,092円+58円
39青森県1,090円+61円
39岩手県1,090円+59円
39秋田県1,090円+59円
39鳥取県1,090円+60円
39鹿児島県1,090円+64円
44長崎県1,087円+56円
45高知県1,086円+63円
45沖縄県1,086円+63円
47宮崎県1,085円+62円
全国加重平均1,177円+56円

看護師の給与構造と雇用形態別の時給相場

国家資格職である看護師の給料は一般的な最低賃金を大きく上回りますが、求人探しの基準として給与水準の把握は不可欠です。厚生労働省の最新統計に基づく基本数値は以下の通りです。

区分平均年収平均月給(支給額)年間賞与等非常勤・パート平均時給相場
正看護師約524.7万円約36.6万円約85.6万円1,500円 ~ 1,850円
准看護師約427.5万円約30.3万円約63.6万円1,300円 ~ 1,600円
派遣看護師1,900円 ~ 2,200円
  • 正看護師と准看護師の差:平均年収で約100万円の開きがあります。
  • 夜勤と手当の影響:月給には夜勤手当や残業手当が含まれるため、日勤のみの働き方では提示額が下がる傾向があります。

項目別・形態別 看護師の給料ランキング比較

看護師の給料は勤務先の「設置主体」「病床規模」「キャリア・年齢」によって大きく変動します。

1. 設置主体別の平均月給・初任給ランキング

病院を運営する組織形態によって月給水準には明確な差が見られます。

順位設置主体平均月額給与(31〜32歳非管理職)大卒初任給(手当込)
1位私立学校法人(私立大学病院)384,847円312,765円
2位会社380,483円297,928円
3位日本赤十字社375,077円329,144円
4位社会保険関係団体374,423円317,646円
5位公立病院368,081円314,685円
6位国立病院機構362,027円308,099円
11位医療法人325,439円282,917円

私立大学病院や日赤病院などの大規模組織は給料が高く設定されている一方、施設数が最も多い医療法人は平均値で見るとやや低めの水準となっています。

2. 病床規模別の平均月給

施設規模が大きくなるほど、高度医療手当や各種制度が充実し月給が高くなります。

病床規模平均月額給与(31〜32歳非管理職)
500床以上377,957円
400~499床360,993円
300~399床357,037円
200~299床338,488円
100~199床333,852円
99床以下325,951円

3. 年齢層別の年収推移

看護師の年収は経験とともに上昇し、50代前半でピークを迎えます。

  • 20~24歳:約400万円 ~ 420万円
  • 30~34歳:約470万円 ~ 500万円
  • 45~49歳:約561.2万円
  • 50~54歳約577.7万円(ピーク)
  • 55~59歳:約573.5万円

月給制看護師も必須!最低賃金を下回っていないかの計算方法

常勤や月給制で働く看護師も、基本給ベースで時給換算した際に自治体の最低賃金をクリアしているか確認が必要です。

最低賃金対象から除外される手当

最低賃金の対象額を計算する際、以下の手当は含めることができません

  • 通勤手当
  • 家族手当(扶養手当)
  • 精皆勤手当
  • 時間外勤務手当(残業代)
  • 深夜勤務手当(夜勤割増手当)
  • 休日出勤手当

時給換算の計算式と手順

時給換算式

(支給月給 - 除外対象手当) ÷ 1ヶ月の平均所定労働時間 ≧ 該当地域の最低賃金

【計算例】東京都の病院で勤務する看護師(所定労働時間:月160時間)

  • 支給総額:320,000円
  • (内訳:基本給 190,000円、夜勤手当 50,000円、残業手当 40,000円、通勤手当 20,000円、資格手当 20,000円)
  1. 除外手当(夜勤・残業・通勤)を除く:320,000円 - 110,000円 = 210,000円
  2. 時給換算:210,000円 ÷ 160時間 = 1,312.5円
  3. 東京都の最低賃金(1,280円)と比較:1,312.5円 > 1,280円(適正

基本給設定が極端に低い職場の場合、この計算で最低賃金を下回る(違法状態)ケースがあるため確認が必須です。

パート・扶養内看護師に影響する「労働時間目安」と「年収の壁」

時給の上昇はメリットである一方、パート看護師にとっては「年収の壁」を超えてしまい手取りが減るリスクを伴います。

1. 週の労働時間別 収入目安(全国平均時給1,177円換算)

週の労働時間概算月収概算年収扶養・社保の主な影響
週15時間約7.6万円約91.8万円扶養内(税・社保負担なし)
週20時間約10.2万円約122.4万円106万円の壁(社保加入要件対象領域)
週25時間約12.8万円約153.0万円130万円の壁(配偶者社保の扶養外れる)
週30時間約15.3万円約183.6万円常勤の3/4以上(社保強制加入)

2. 知っておくべき「年収の壁」と手取りへの影響

  • 103万円の壁(税金):本人に所得税が発生し始めます。
  • 106万円の壁(社会保険):従業員数51人以上の企業・医療機関等で週20時間以上勤務等の要件を満たすと、厚生年金・健康保険への加入義務が生じます。保険料控除により一時的に「手取り額が減る」逆転現象が発生します。
  • 130万円の壁(社会保険):事業所規模に関わらず、配偶者の社会保険の扶養から完全に外れます。

時給引き上げにより「従来と同じ勤務時間だと106万円・130万円を超えてしまう」ため、あえてシフトを減らすか、勤務時間を伸ばしてしっかりと手取りを増やすかの判断が必要になります。

診療報酬改定と看護職員の「ベースアップ評価料」

看護師の賃上げに関しては、最低賃金改定に加えて診療報酬改定における処遇改善が直結しています。

  • 2026年6月施行 診療報酬改定:改定率+3.09%のうち、+1.70%が賃上げ分として配分されました。
  • ベースアップ支援:医療機関や訪問看護ステーションにおいて、看護職員のベースアップ(令和8・9年度に各+3.2%相当)を実施するための専用加算(ベースアップ評価料)が導入・拡充されています。

賃上げに積極的な施設を選ぶ際は、求人先が「ベースアップ評価料」を適切に算定し、還元しているかを確認することが重要です。

求人票を見極めるチェックポイントと不当賃金の相談窓口

希望の収入を得るために、求人票では以下の項目を必ずチェックしましょう。

  • 基本給と手当の分離:「月給○○万円」の表記において、基本給がいくらで手当がいくらかを確認する(夜勤ありきの提示額に注意)。
  • 賞与の算定基準:「賞与○ヶ月分」の基準が基本給なのか、手当込みなのかを確認する。
  • ベースアップ評価料の有無:ベースアップ評価料を算定し、昇給実績があるかを確認する。

万が一、時給換算で地域の最低賃金を下回っていることが発覚した場合は、職場を管轄する労働基準監督署や、各都道府県労働局の総合労働相談コーナーへ匿名で相談することが可能です。

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まとめ:最低賃金改定と処遇改善を活かした看護師のキャリア選択

2026年度の最低賃金引き上げと診療報酬によるベースアップ評価料により、看護業界全体の給与水準は底上げの局面を迎えています。

  • パート・非常勤:自身の時給上昇に合わせて、扶養内でシフト調整を行うか、社保に加入してフルタイム近く働くかの選択を行う。
  • 常勤・正社員:自施設の基本給や昇給率が地域の最低賃金増分や業界のベースアップ水準(+3.2%目標)に見合っているかを定期的にチェックする。

給料は看護師のモチベーションを左右する重要な要素です。公的基準や地域の相場を正確に把握し、納得のいく条件と働き方を実現しましょう。

参考(一次情報・公式出典)

  1. 厚生労働省
    • 「令和8年度地域別最低賃金額答申状況」(2026年9月発表)
    • 「令和7年賃金構造基本統計調査結果の概況」
    • 「令和8年度診療報酬改定の概要(ベースアップ評価料関連)」
    • 「最低賃金の対象となる賃金/労働基準法・地域別最低賃金関係」
    • 「社会保険適用拡大ガイドブック」
  2. 公益社団法人 日本看護協会
    • 「2025年 病院看護実態調査報告書」