ナースの勉強部屋

リハビリの資格一覧|PT・OT・STの違いと、看護師が取れる関連資格

リハビリの資格一覧|PT・OT・STの違いと、看護師が取れる関連資格

回復期や訪問の現場でリハビリ職と組んで働くうちに、「自分もリハビリに関わる資格を取れないか」と考える看護師は少なくありません。

ここでは、リハビリに関わる国家資格の違いと、看護師の免許を活かしたまま取れる関連資格を整理します。

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目次
  1. リハビリの国家資格は3つ
  2. 3つの違いを現場の場面で言うと
  3. 看護師の免許を活かして取れる関連資格
  4. どれから考えるか
  5. 職場を変えるという選択肢
  6. まとめ

リハビリの国家資格は3つ

資格 略称 担当する領域
理学療法士 PT 起き上がる・立つ・歩くなど基本動作の回復
作業療法士 OT 食事・着替え・調理など日常生活動作と、心のケア
言語聴覚士 ST 話す・聞く・飲み込む(嚥下)

3つとも国家資格で、養成校(3年以上)を卒業して国家試験に合格する必要があります。看護師免許を持っていても、単位の免除や試験の免除はありません。

つまり、PT・OT・STを取るには、働きながら夜間の養成校に3〜4年通うか、いったん離職して通学するかになります。社会人入学の枠を設けている養成校は増えていますが、実習期間はまとまった時間が必要です。

3つの違いを現場の場面で言うと

PT(理学療法士)

ベッドから起き上がれない、歩けない——動作そのものを取り戻すのがPTです。関節可動域訓練、筋力訓練、歩行訓練が中心になります。

OT(作業療法士)

歩けるようになった人が、自分で食事をし、着替え、家事ができるようになるところを担当します。精神科領域での作業療法もOTの守備範囲です。

ST(言語聴覚士)

失語症・構音障害への訓練と、嚥下(飲み込み)の評価と訓練を行います。誤嚥性肺炎の予防に直結するため、看護師と連携する場面がもっとも多い職種のひとつです。

看護師との違いは「治療の一部を担う」か「生活全体を見る」かです。リハビリ職は担当領域を深く見ます。看護師は全身状態と生活を通しで見ます。どちらが上ということはなく、見る範囲の設計が違います。

看護師の免許を活かして取れる関連資格

免許を取り直さずに、リハビリ・回復期の現場で強みになる資格があります。

① 認定看護師(脳卒中看護・摂食嚥下障害看護 など)

日本看護協会の認定資格です。実務経験5年以上(うち特定分野3年以上)と、認定看護師教育課程の修了が必要になります。摂食嚥下障害看護は、STと組んで嚥下評価に関わる場面が多い分野です。

② 専門看護師(老人看護・慢性疾患看護 など)

大学院修士課程の修了が要件です。実践だけでなく、教育・相談・調整・研究まで担います。取得までの負担は大きいですが、回復期・慢性期の体制づくりに関わる立場に進めます。

③ 3学会合同呼吸療法認定士

呼吸ケアに関する認定です。看護師・PT・OT・STが同じ試験を受けるため、リハビリ職と共通の言語で話せるようになります。実務経験2年以上で受験できるので、上の2つより着手しやすいのが利点です。

④ 福祉住環境コーディネーター

住宅改修・福祉用具の提案に関わる民間資格です。退院支援や訪問看護で、自宅の環境を判断する場面に直結します。受験資格の制限がありません。

⑤ 介護支援専門員(ケアマネジャー)

看護師としての実務経験5年以上で受験できます。リハビリそのものの資格ではありませんが、在宅でリハビリを含むケアプラン全体を組み立てる立場になれます。

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どれから考えるか

「リハビリに関わりたい」の中身によって、選ぶものが変わります。

やりたいこと 向いている道
訓練そのものを担当したい PT・OT・STの養成校(3〜4年)
今の職場で嚥下・呼吸ケアを深めたい 摂食嚥下障害看護/呼吸療法認定士
退院後の生活まで見たい 福祉住環境コーディネーター/ケアマネジャー
体制づくりに関わりたい 専門看護師

いちばん多い誤解は、「リハビリに関わる=PTを取り直す」だと思ってしまうことです。訓練の実施そのものを担いたいのでなければ、看護師の免許を土台にした資格のほうが、時間もコストも現実的です。

職場を変えるという選択肢

資格を取る前に、回復期リハビリテーション病棟や訪問看護に移るだけで、リハビリ職と組む時間は大きく増えます。

  • 回復期リハ病棟——PT・OT・STが常駐し、カンファレンスが日常的にある
  • 訪問看護ステーション——リハビリ職が在籍する事業所が増えている
  • 通所リハビリ(デイケア)——生活期のリハビリを毎日見られる

資格の勉強を始める前に、その現場を一度経験してみるほうが、どの資格が必要かの判断がつきやすくなります。

まとめ

  • リハビリの国家資格はPT・OT・STの3つ。看護師免許による免除はない
  • 取るには養成校3〜4年。働きながらなら夜間課程か、いったん離職
  • 免許を活かすなら認定看護師(摂食嚥下・脳卒中)/呼吸療法認定士/福祉住環境コーディネーター/ケアマネジャー
  • 着手しやすいのは呼吸療法認定士(実務2年以上で受験可)
  • 資格の前に、回復期リハ病棟や訪問看護で現場を経験する選択肢もある

「何を担当したいか」を先に決めると、取るべき資格は自然に絞れます。