ナースの勉強部屋

【テンプレ・見本付き】看護師の退職願・退職届の書き方と封筒マナー|渡すタイミングと円満退職の手順

【テンプレ・見本付き】看護師の退職願・退職届の書き方と封筒マナー|渡すタイミングと円満退職の手順

看護師として退職を決意した際、必ず準備することになるのが「退職願」や「退職届」です。

しかし、「退職願と退職届はどう違うの?」「どんな便箋や封筒を選べばいい?」「師長にいつ渡せば角が立たない?」など、初めての手続きには不安がつきものです。書類の形式ミスや渡し方で職場と揉めるのは、絶対に避けたいですよね。

この記事では、看護師に向けて退職願・退職届の書き方(縦書き・横書きのテンプレあり)から、封筒(白無地・和封筒)のマナー、提出する相手やタイミング、さらには引き止められた際の対処法や退職後の手続きまでを徹底解説します。

正しいルールとマナーを身につけ、気持ちよく次のステージへ向かうための円満退職を目指しましょう。

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目次
  1. 退職願・退職届・辞表の違いと提出する正しいタイミング
    1. 3つの書類の違いと使い分け
    2. 退職を決意してから退職届を出すまでのステップ
  2. 【テンプレあり】退職願・退職届の書き方・見本(縦書き・横書き)
    1. 用紙(便箋)とペンの選び方
    2. 【縦書き見本】退職届の手書きテンプレート
    3. 【横書き見本】PC作成用テンプレート
    4. 書くときの5つの重要ポイント
  3. 封筒(白無地・和封筒)の表書き・裏書きと渡し方のマナー
    1. 1. 封筒の選び方
    2. 2. 封筒の表書きと裏書き
    3. 3. 便箋の折り方と封筒への入れ方
    4. 4. 退職願・退職届の手渡し方・伝え方
    5. 5. 郵送する場合の出し方(病気療養中など)
  4. 退職届を受け取ってもらえない!トラブル時の対処法
    1. 法的には「2週間」で退職可能
  5. 看護師の退職時によくあるトラブルQ&A
  6. 退職届が受理されたら!退職日までの流れと引き継ぎ準備
    1. 1. 業務の引き継ぎとマニュアル作成
    2. 2. 社内外への退職の挨拶
    3. 3. 返却するもの・受け取る書類のチェック
  7. 退職後に必要な手続き(税金・保険・年金)
    1. 1. 健康保険の切り替え(退職後14日以内)
    2. 2. 年金の切り替え(退職後14日以内)
    3. 3. 住民税の支払い
    4. 4. 失業保険(基本手当)の受給手続き
    5. 5. 確定申告
  8. まとめ

退職願・退職届・辞表の違いと提出する正しいタイミング

退職する際に提出する書類には「退職願」「退職届」「辞表」の3種類があり、それぞれ持つ意味や法的な役割が大きく異なります。状況に応じて正しく使い分けることが重要です。

3つの書類の違いと使い分け

書類の種類意味と役割撤回について提出のタイミング
退職願会社(病院)に「退職したい」とお願い(打診・意思表示)する書類。承諾前なら撤回可能退職交渉を行うとき
退職届会社(病院)に雇用契約の解除を一方的に通告・報告する書類。原則として撤回不可退職日が確定した後
辞表取締役などの役員や、公務員が職を辞するときに提出する書類。原則として撤回不可※一般の看護師は使用しない

一般の民間病院やクリニックで働く看護師が退職する場合、基本的には「退職願」を提出して交渉し、了承を得てから「退職届」を出すという流れになります。

退職を決意してから退職届を出すまでのステップ

いきなり退職届を突きつけるのは失礼にあたります。以下のステップを踏んで進めましょう。

  1. 就業規則の確認まずは職場の就業規則を確認し、「退職希望日の何ヶ月前までに申し出るべきか」を把握します。一般的には1〜2ヶ月前ですが、小規模クリニックなどで代わりがいない場合は、さらに早めの相談が必要です。
  2. 直属の上司(師長)へ口頭で相談業務が落ち着いているタイミングを見計らい、人目のない個室で直属の上司(看護師長など)に口頭で退職の意思を伝えます。
  3. 退職願の提出(※必要な場合)口頭での了承を得られそうなら、あるいは交渉難航時に形に残る意思表示として「退職願」を提出します。※口頭のみでスムーズに進んだ場合は不要な職場も多くあります。
  4. 退職日の決定上司と相談し、業務の引き継ぎ期間や有給消化などを考慮して正式な退職日を決定します。
  5. 退職届の提出退職日が確定したら、最終的な意思表示として「退職届」を作成し、上司に提出します。

【テンプレあり】退職願・退職届の書き方・見本(縦書き・横書き)

退職願や退職届は、誠意を示すためにも手書き・縦書きが基本とされています。

ただし、近年はパソコン(PC)作成や横書きがOKな職場も増えています。職場に指定のフォーマット(テンプレ)がある場合はそれに従いましょう。PC作成の場合でも、「署名」「日付」「封筒の表書き」は印刷後に自筆し、捺印するのがマナーです。

用紙(便箋)とペンの選び方

  • 便箋:B5またはA4サイズの「白無地」を使用します。色柄ものや和紙などの凹凸があるもの、派手な罫線が入ったものは適しません。
  • ペン:黒色の油性ボールペンか万年筆を使用します。文字がにじみやすい水性サインペン、消せるボールペンはNGです。

【縦書き見本】退職届の手書きテンプレート

以下は一般的な縦書きフォーマットのテンプレです。そのまま書き写してご活用ください。

【退職届の縦書きテンプレート】

(右端)

退職届 (※中央より少し上に大きめに)

(右下)

私儀 (※または「私事」。行の最下部に書く)

(本文)

この度、一身上の都合により、

令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。

(左側・日付と署名)

令和〇年〇月〇日 (※実際に提出する日付を漢数字で)

〇〇病棟

氏名 看護 太郎

(左端・宛名 ※自分の名前より上の位置に書く)

医療法人〇〇会 〇〇病院

院長 〇〇 〇〇 殿 (※または「様」)

退職願の場合は、本文の末尾を「〜退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」と打診する表現に変えます。

【横書き見本】PC作成用テンプレート

横書きで作成する場合のテンプレ構成は以下の通りです。

【退職届の横書きテンプレート】

(中央)退職届

(右寄せ)令和〇年〇月〇日(※提出日・算用数字で)

(左寄せ)医療法人〇〇会 〇〇病院

(左寄せ)院長 〇〇 〇〇 殿

(右寄せ)〇〇病棟

(右寄せ)氏名 看護 太郎 ㊞

(右寄せ)私儀

(本文・左寄せ)

この度、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。

(右下)以上

書くときの5つの重要ポイント

  1. 書き出しは「私儀(わたくしぎ)」:「わたくしごとではありますが」というへりくだった表現です。
  2. 退職理由は「一身上の都合」でOK:本当の理由が不満や人間関係であっても、自己都合退職なら「一身上の都合により」と書くのが鉄則です。
  3. 日付の書き分け:本文中の日付は「退職日」、枠外の日付は「提出日」です。縦書きは漢数字、横書きは算用数字を使います。
  4. 提出は師長、宛名は「院長」:提出相手は直属の上司ですが、宛名は施設の最高責任者(院長や理事長)です。誤って師長宛にしないよう注意しましょう。
  5. 捺印を忘れない:氏名の下には必ず認印(シャチハタ不可)を押します。

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封筒(白無地・和封筒)の表書き・裏書きと渡し方のマナー

完成した書類をそのまま手渡すのはNGです。必ず適切な封筒に入れて提出します。

1. 封筒の選び方

  • 種類・色:郵便番号の赤枠がない「白無地の和封筒」を使用します。茶封筒は事務的すぎるため正式書類には不適切です。
  • サイズ:便箋がB5サイズなら「長形4号」、A4サイズなら「長形3号」を選びます。

2. 封筒の表書きと裏書き

  • 表面:中央のやや上部に、少し大きめの文字で「退職願」または「退職届」と書きます。
  • 裏面:左下の隅に、自分の「所属部署(〇〇病棟など)」と「フルネーム」を書きます。

3. 便箋の折り方と封筒への入れ方

便箋は「三つ折り」が基本です。

  1. 便箋の書き出し(右上)が上にくるように置きます。
  2. 下から3分の1を上に折り上げます。
  3. 上から3分の1を下に折り重ねます。
  4. 封筒を裏返し、便箋の右上(書き出し部分)が封筒の裏側の右上にくる向きで入れます。
  5. 封をし、のり付け部分の中央に「〆」または「封」と書きます(捺印は不要です)。

4. 退職願・退職届の手渡し方・伝え方

原則として、直属の上司(看護師長など)へ「手渡し」します。

直属の上司を飛ばして人事部や院長へ直接出すのはマナー違反です。会議室など人目につかない場所で「正式な書類として提出させていただきます」と両手で手渡しましょう。

【注意:書き直しの鉄則】

上司が不在でその日に渡せず持ち帰った場合、書類に書いた「提出日」がずれてしまいます。面倒でも、日付を書き直して作り直すのが鉄則です。

5. 郵送する場合の出し方(病気療養中など)

休職中などで勤務先に行けない場合は、一度上司に電話で相談し、指示に従って郵送します。メール送付も法的には有効ですが、マナーとしては郵送がベターです。

  • 封筒を二重にする:「退職届」と書いた白封筒には直接住所を書かず、一回り大きな封筒(角形5号など)に入れて郵送します。
  • 添え状を同封する:「郵送での提出となりますことをお詫び申し上げます」といった添え状(送付状)を必ず同封しましょう。
  • 到着確認:発送から数日後、職場に連絡を入れて無事に届いたか確認すると安心です。

退職届を受け取ってもらえない!トラブル時の対処法

看護師は人手不足が常態化しているため、「君に辞められると困る」「後任が決まるまでは残って」と強い引き止めに遭ったり、退職届の受け取りを拒否されたりすることがあります。

法的には「2週間」で退職可能

民法第627条1項により、期間の定めのない雇用契約(正社員など)の場合、退職の意思表示をしてから2週間が経過すれば法的に退職が成立します。会社が受理を拒否しても、引き止める強制力はありません。

どうしても受理されない場合は以下のステップを踏みましょう。

  1. さらに上の上司や人事部に相談する直属の上司(師長)が取り合わない場合は、「お忙しいようなので看護部長に直接お話しします」と伝え、上の役職者や人事部に相談しましょう。
  2. 内容証明郵便で退職届を送るそれでも拒否される場合の最終手段です。「いつ、誰が、誰に、どんな文書を送ったか」を郵便局が公的に証明してくれる「内容証明郵便(配達証明付き)」で退職届を郵送します。これで「退職の意思表示」を確定させられます。
  3. 労働基準監督署や弁護士に相談する不当な引き止めなど、労働基準法違反が疑われる悪質なケースは、無料で相談できる労働基準監督署に駆け込みましょう。

看護師の退職時によくあるトラブルQ&A

  • Q. 退職日を勝手に先延ばしに指定されたら?A. 退職日は本人の希望が優先されます(2週間前までの申し出があれば)。次の職場の入職日が決まっているのに勝手に変更された場合などは、労働基準監督署に相談しましょう。
  • Q. お礼奉公中(奨学金返済中)に一括返済を求められたら?A. 退職時に一括返済を求められるケースはありますが、交渉次第で分割に応じてもらえることもあります。また、同じ自治体の指定病院に転職すれば免除が継続されることもあるため、まずは契約内容を確認してください。
  • Q. 「退職するなら違約金を払え」と言われたら?A. 労働契約への違反を理由とした違約金の請求は労働基準法で禁じられています。応じる必要はありません。
  • Q. 有給休暇(有休消化)を拒否されたら?A. 条件を満たしている労働者の有給休暇取得を拒否することは違法です。ただし、年末年始などの繁忙期を避けるなど、業務への配慮を交渉材料にするとスムーズです。
  • Q. 退職金やボーナスを出さないと言われたら?A. 「3年未満は退職金なし」「支給日在籍者にのみボーナス支給」など、就業規則に規定がある場合はそれに従います。規定上もらえるはずなのに拒否された場合は労基署へ相談してください。
  • Q. 退職願を出してから残業代が支払われなくなったA. 退職後2年以内の未払い残業代は請求可能です。タイムカードなどの証拠を保管し、労働基準監督署に申告しましょう。
  • Q. 試用期間中に退職したい場合は?A. 通常の退職手続きと同じ流れです。即日辞められるわけではないので、早めに師長へ申し出ましょう。
  • Q. 会社都合の退職なのに「自己都合(一身上の都合)」と書くべき?A. 会社都合(業績悪化、部門縮小など)の場合、絶対に「一身上の都合」と書いてはいけません。離職票で自己都合扱いになり、失業手当の受給開始時期(自己都合は数ヶ月待ち、会社都合は最短7日)で大きく損をします。

退職届が受理されたら!退職日までの流れと引き継ぎ準備

退職届が無事に受理されたら、最終出社日までに以下の準備を進めます。

1. 業務の引き継ぎとマニュアル作成

退職日の3日前には完了できるよう、以下の情報をまとめた資料を用意し、後任者に引き継ぎます。

  • 1日の仕事の流れ(時系列)
  • 週・月単位の業務内容と対応方法
  • 書類や備品、医療機器の保管場所と使用方法
  • 担当患者の病状、経過、注意点、過去のトラブル
  • 取引先の連絡先、担当者情報
  • 委員会活動などの役割
  • 緊急連絡先(※退職後の連絡用に、プライベート用とは別の「捨てアドレス」を伝えるのがおすすめです)

2. 社内外への退職の挨拶

同僚や取引先へ退職を知らせるのは、必ず「会社と決めたタイミング」で行います。自分の判断で勝手に公表するのはNGです。取引先へは2〜3週間前、社内へは最終出社日に挨拶・メールをするのが一般的です。

3. 返却するもの・受け取る書類のチェック

【職場に返却するもの】

  • 健康保険証
  • ユニフォーム・制服
  • 職員証・ネームホルダー・バッジ
  • 通勤定期券
  • ロッカーの鍵
  • 業務用のマニュアルや機密資料
  • 聴診器や血圧計など貸与された医療機器

【職場から受け取るもの】

  • 離職票(※退職後2週間以内に郵送されるのが一般的。届かない場合はハローワークへ)
  • 雇用保険被保険者証(※次の職場で提出します)
  • 源泉徴収票
  • 年金手帳

退職後に必要な手続き(税金・保険・年金)

退職後、すぐに次の職場へ入職しない場合(期間が空く場合)は、以下の手続きを自分で行う必要があります。忘れるとトラブルの元になるため注意しましょう。

1. 健康保険の切り替え(退職後14日以内)

以下の3つから選びます。

  • 国民健康保険へ加入:市区町村の役所で手続き(前年所得で保険料計算)。
  • 家族の扶養に入る:配偶者などの勤務先で手続き(年収を扶養範囲内に抑える必要あり)。
  • 任意継続する:退職前の健康保険組合で手続き(退職後20日以内。保険料は全額自己負担となり約2倍になるが、最長2年継続可能)。

2. 年金の切り替え(退職後14日以内)

厚生年金から外れるため、市区町村の役所で「国民年金」に加入するか、会社員・公務員の配偶者がいる場合は「配偶者の扶養(第3号被保険者)」に入る手続きを行います。

3. 住民税の支払い

住民税は、退職する月によって納付方法が変わります。

  • 退職日が1/1〜5/31の場合:原則として、退職時の給与や退職金から一括で天引きされます(特別徴収)。
  • 退職日が6/1〜12/31の場合:原則として、自宅に届く納付書を使って自分で分割納付します(普通徴収)。

4. 失業保険(基本手当)の受給手続き

次の職場が決まっていない場合、ハローワークに「離職票」を持参して失業保険の申請を行います。

5. 確定申告

退職した年の年末(12月31日)までに再就職しなかった場合は、年末調整を受けられないため、翌年の2月〜3月に自分で確定申告を行う必要があります(国税庁の「確定申告書等作成コーナー」などが便利です)。

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まとめ

退職願・退職届の準備と提出は、キャリアにおける重要な転機であり、円満退職に向けた必須条件です。

「退職願と退職届の使い分け」「白無地封筒での正しい手渡し方」「テンプレに沿った正しい書き方」といった社会人としてのルールを守ることで、前職場との無用なトラブルを避け、スムーズに手続きを進めることができます。

退職前後に行うべき手続きは意外と多いため、後悔や焦りがないよう、この記事のテンプレやスケジュールを参考にして着実に準備を進め、気持ちよく次のキャリアへと踏み出してくださいね。