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読めない医療用語の漢字一覧|発疹・嘔気・眩暈など、現場で頻出する難読語の読み方と意味

読めない医療用語の漢字一覧|発疹・嘔気・眩暈など、現場で頻出する難読語の読み方と意味

カルテに書かれている漢字が読めない。
意味は分かるのに、口に出すときの読み方に自信がない。
——医療現場では、日常生活でまず使わない漢字が当たり前に出てきます。

読めないままでも仕事は回りますが、
申し送りや口頭指示のやりとりで一瞬止まったり、
似た字と取り違えたりすると、そこがヒヤリハットの入り口になります。

この記事では、現場で頻出する難読語を分野別にまとめ、
特に間違えやすい組み合わせを後半で取り上げます。
読み方と意味の確認を目的としたもので、症状の判断や対応方法を示すものではありません。

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目次
  1. 症状・所見でよく出る漢字
  2. 体位・部位を表す漢字
  3. 処置・検査で出てくる漢字
  4. 薬・治療に関する漢字
  5. 妊娠・出産で出てくる漢字
  6. 間違えやすい組み合わせ
  7. 読めない漢字に出会ったときの調べ方
  8. あわせて読みたい
  9. よくある質問
  10. まとめ
  11. 参考

症状・所見でよく出る漢字

漢字 読み方 意味
発疹 ほっしん(はっしん とも) 皮膚に現れる目に見える変化の総称
嘔気 おうき 吐き気。「悪心」とほぼ同義で使われる
悪心 おしん 吐き気。「あくしん」ではない
嘔吐 おうと 胃の内容物を吐き出すこと
眩暈 げんうん(めまい) めまい。カルテでは「めまい」と読むことが多い
喘鳴 ぜんめい 呼吸に伴って聞こえるヒューヒューという音
咳嗽 がいそう せき
喀痰 かくたん たんを吐き出すこと、またはその痰
疼痛 とうつう いたみ
浮腫 ふしゅ むくみ
掻痒感 そうようかん かゆみ
倦怠感 けんたいかん だるさ
悪寒 おかん ぞくぞくする寒け
稽留熱 けいりゅうねつ 高い体温が持続する熱型
黄疸 おうだん 皮膚や眼球結膜が黄色くなる状態
蒼白 そうはく 顔色などが白くなること
冷汗 れいかん 冷たい汗
失禁 しっきん 排泄の制御ができない状態
欠伸 けんしん(あくび) あくび

体位・部位を表す漢字

漢字 読み方 意味
仰臥位 ぎょうがい あおむけ
側臥位 そくがい 横向き
腹臥位 ふくがい うつぶせ
半坐位 はんざい 上半身を起こした姿勢
砕石位 さいせきい 内診・手術で用いる体位
橈骨 とうこつ 前腕の親指側の骨
尺骨 しゃっこつ 前腕の小指側の骨
腓骨 ひこつ 下腿の外側の骨
脛骨 けいこつ 下腿の内側の太い骨
頸部 けいぶ くび
鼠径部 そけいぶ 脚のつけ根
腋窩 えきか わきの下
膝窩 しっか ひざの裏側
踵部 しょうぶ(かかと) かかと
母趾 ぼし 足の親指。手は「母指」
海馬 かいば 脳の一部。記憶に関わる
会陰 えいん 外陰部と肛門の間

処置・検査で出てくる漢字

漢字 読み方 意味
穿刺 せんし 針を刺して体液を採取・排出すること
挿管 そうかん 管を挿入すること
吸引 きゅういん 分泌物などを吸い出すこと
嚥下 えんげ(えんか とも) 飲みこむこと
誤嚥 ごえん 食物などが気道に入ること
咀嚼 そしゃく かむこと
灌流 かんりゅう 液体を流して洗うこと
洗浄 せんじょう 洗うこと
縫合 ほうごう 傷を縫い合わせること
抜糸 ばっし 縫合した糸を抜くこと
褥瘡 じょくそう 床ずれ
会陰切開 えいんせっかい 分娩時に会陰部を切開すること
剃毛 ていもう 毛を剃ること
清拭 せいしき 体を拭いて清潔にすること
罨法 あんぽう 温めたり冷やしたりする処置
心電図 しんでんず 心臓の電気活動を記録した図
単純撮影 たんじゅんさつえい 造影剤を使わないX線撮影

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薬・治療に関する漢字

漢字 読み方 意味
頓服 とんぷく 症状が出たときに飲む服用方法
屯用 とんよう 頓服と同じ意味で使われる
禁忌 きんき 行ってはならないこと
慎重投与 しんちょうとうよ 注意して用いること
拮抗薬 きっこうやく 作用を打ち消す薬
貼付 ちょうふ(てんぷ とも) 貼ること
塗布 とふ 塗ること
点滴静注 てんてきじょうちゅう 点滴による静脈内注射
皮下注 ひかちゅう 皮下注射
筋注 きんちゅう 筋肉内注射
寛解 かんかい 症状が落ち着いている状態
増悪 ぞうあく 状態が悪くなること
予後 よご その後の経過の見通し
適応 てきおう その治療を行う対象となる状態

妊娠・出産で出てくる漢字

漢字 読み方 意味
悪阻 おそ(つわり) つわり
分娩 ぶんべん 出産
陣痛 じんつう 分娩時の子宮収縮に伴う痛み
破水 はすい 卵膜が破れて羊水が流れ出ること
臍帯 さいたい へその緒
胎盤 たいばん 胎児と母体をつなぐ器官
初産婦 しょさんぷ 初めて出産する妊婦
経産婦 けいさんぷ 出産経験のある妊婦

間違えやすい組み合わせ

ここが取り違えの起きやすいところです。字が似ている、または読みが似ています。

混同しやすい対 読みと違い
増悪憎悪 増悪=ぞうあく(悪化)/憎悪=ぞうお(にくむこと)。別の言葉です
悪心悪寒 悪心=おしん(吐き気)/悪寒=おかん(寒け)
母趾母指 趾=足のゆび/指=手のゆび。どちらも「ぼし」
既往歴既住歴 正しくは既往歴(きおうれき)。「既住」は誤記
嚥下燕下 正しくは嚥下。「燕」はつばめ
粘稠粘調 正しくは粘稠(ねんちゅう)。ねばりの強さ
腸蠕動 の「蠕」 ぜんどう。「儒」ではありません
喀血吐血 喀血=かっけつ(気道由来)/吐血=とけつ(消化管由来)

増悪と憎悪の取り違えは、記録に残ったときに意味が反転します。
音で聞くと近いため、口頭で受けた内容を記録に起こすときは特に注意が要ります。

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読めない漢字に出会ったときの調べ方

  1. 部首から意味を推測する — 「疒(やまいだれ)」がつく字は病態を表すものが多い
    (疼・痺・痙・瘻・疸)
  2. 音読みのパターンを覚える — 医療用語は音読みが基本。訓読みで読むと通じないことがある
  3. その場でメモして後で確認する — 分からないまま口に出すより、
    「この字はなんと読みますか」と確認するほうが安全です

現場で最も確実なのは3番目です。
読み方を尋ねることは、記録の正確さを守るための確認であって、
知識不足を露呈する行為ではありません。

あわせて読みたい

よくある質問

Q. 「発疹」は「ほっしん」と「はっしん」のどちらが正しいですか。

医療の場では「ほっしん」と読まれることが一般的です。
一般向けの文脈では「はっしん」と読まれることもあり、どちらも通用します。
記録では漢字で書かれるため、読みの違いが問題になる場面は多くありません。

Q. 「嚥下」は「えんげ」と「えんか」のどちらですか。

医療現場では「えんげ」が一般的です。「嚥下障害」は「えんげしょうがい」と読みます。

Q. カルテに読めない漢字が出てきたら、そのまま記録に写してよいですか。

意味が分からないまま写すのは避けてください。
読み方以上に重要なのは、その語が何を指しているかです。
確認せずに転記すると、意味の取り違えが記録に固定されます。

Q. 医療用語の漢字は覚えるべきですか。

すべてを暗記する必要はありません。
ただし、この記事の「間違えやすい組み合わせ」の項目だけは押さえておく価値があります。
取り違えたときに記録の意味が変わってしまうものだけを絞って覚えるのが効率的です。

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まとめ

  • 医療用語の漢字は音読みが基本。訓読みで読むと通じないことがある
  • 「疒(やまいだれ)」など、部首から意味を推測できる字が多い
  • 増悪/憎悪、悪心/悪寒、母趾/母指など、取り違えると意味が変わる組み合わせがある
  • 読めない字はその場で確認する。確認は記録の正確さを守る行為

まず覚えるなら、「間違えやすい組み合わせ」の8対からです。
ここだけは、読めないことより取り違えることのほうが問題になります。

参考