看護師の自己評価の書き方と例文|人事考課・目標管理シートに経験年数と役割別で書く
看護師の自己評価は、「頑張りました」と書くほど評価されにくくなります。上司が知りたいのは、期首に立てた目標に対して何をして、どうなったかです。
この記事では、病院の人事考課や目標管理シートに書く自己評価を、そのまま使える型と、経験年数・役割別の例文でまとめました。自分の立場に近い例文を選び、数字と出来事を差し替えて使ってください。
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看護師の自己評価は「目標・行動・結果・次の課題」の4つで書く
自己評価は、次の4つを順に書くと、読み手に伝わる文章になります。
| 要素 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 目標 | 期首に立てた目標を1文で | 夜勤の独り立ちをする |
| 行動 | 目標のために実際にしたこと | 先輩の夜勤に3回シャドーイングで入った |
| 結果 | どうなったか。数字や出来事で | 9月から夜勤に独り立ちで入っている |
| 次の課題 | できなかったこと・次期に取り組むこと | 急変時の報告の順番を整理する |
「頑張った」「意識した」だけでは、上司は評価の根拠を見つけられません。回数・件数・期間・担当した役割のどれか1つを入れるだけで、同じ内容でも伝わり方が変わります。
できなかったことを書くのは、減点のためではありません。次の期の目標につなげるための材料なので、原因と一緒に短く書いておきましょう。
自己評価を書く前に集める材料
書き始める前に、半年から1年分の記録を手元にそろえると、具体的な数字や出来事を思い出しやすくなります。
- 期首に書いた目標管理シート(目標の文言をそのまま引く)
- クリニカルラダーの評価表(自分のレベルと、次のレベルの項目)
- 担当した委員会・係・勉強会の記録
- プリセプターや実習指導を担当した期間と人数
- 研修の受講歴、取得した資格
- ヒヤリハット報告や業務改善の提案(書いた件数と、その後に変わったこと)
ラダーの評価項目は、自己評価の言葉選びの手本になります。どの力が評価の対象になるかはクリニカルラダーとは?で整理しています。
新人看護師(1年目)の自己評価の例文
1年目は「できるようになったこと」と「まだ支援が要ること」を分けて書くと、次の年の指導計画に反映してもらいやすくなります。
例文1:独り立ちの目標
目標は、日勤で受け持ち4名を独り立ちで担当することでした。プリセプターと毎週振り返りの時間をとり、わからなかった手順はその日のうちに確認して、自分用の手順メモを更新しました。8月から受け持ち4名を独り立ちで担当しています。入院を2件同時に受けたときに時間配分が崩れることがあり、次期は優先順位を先輩に確認するタイミングを決めて取り組みます。
例文2:報告・相談の目標
目標は、報告の遅れをなくすことでした。報告の前に「状況・判断・お願いしたいこと」の3点をメモしてから声をかけるようにし、リーダーから聞き返される回数が減りました。夜勤では報告先の判断に迷う場面が残っているため、次期は夜勤リーダーへの相談の基準を先輩と確認します。
独り立ちの目安が厚生労働省のガイドラインでどう示されているかは、新人看護師の独り立ちの基準を参考にしてください。
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2〜3年目の看護師の自己評価の例文
2〜3年目は、自分の業務に加えて「病棟の中で担った役割」を書くと、評価の幅が広がります。
例文1:係・委員会の役割
目標は、感染対策係として病棟の手指衛生の実施状況を改善することでした。月1回の実施状況の確認を担当し、結果を朝の申し送りで共有しました。係の活動を半年続け、確認のやり方を次の担当者に引き継げる形で手順書にまとめました。次期は、確認の結果を病棟会で報告し、改善策の検討まで進めることを目標にします。
例文2:夜勤リーダーへの準備
目標は、夜勤リーダーを担当できるようになることでした。先輩の夜勤リーダーの動きを見学し、病床管理と応援要請の判断の流れをノートにまとめました。10月から月2回、夜勤リーダーを担当しています。入院が重なった日の人員調整で師長への連絡が遅れたことがあり、連絡の基準を次期の課題とします。
リーダー・プリセプターを担う中堅看護師の自己評価の例文
中堅になると、自分の成果より「チームや後輩に何が起きたか」が評価の中心になります。
例文1:プリセプター
目標は、担当した新人1名が年度内に夜勤に独り立ちすることでした。月1回の面談と、月末の振り返りシートで課題を一緒に整理しました。新人は予定より1か月早い12月に夜勤の独り立ちができました。面談の内容をほかの指導者と共有する時間が取れなかったため、次期は指導者会議で共有の場を設けます。
例文2:業務改善
目標は、日勤の申し送り時間を短くすることでした。申し送りの項目を病棟で見直し、電子カルテで確認できる情報は口頭で繰り返さない形に変えました。導入後3か月で、申し送りの時間が平均で約15分から約8分になりました。新しい形が定着しているかの確認を、次期は係と一緒に続けます。
数字は、自分で測ったものや病棟で集計したものを使いましょう。大きく見せるために推測の数字を書くと、面談で根拠を聞かれたときに困ります。
主任・副看護師長の自己評価の例文
管理の立場では、病棟の目標に対して何を仕組みとして変えたかを書きます。
例文1:人員配置と勤務表
目標は、夜勤の回数の偏りを減らすことでした。勤務表を作る前に、各スタッフの夜勤回数の希望と前月の実績を一覧にして確認する手順を加えました。上半期は、夜勤回数が月の上限を超えたスタッフが0名になりました。急な欠員が出たときの応援体制は整っていないため、次期は隣の病棟との応援の取り決めを師長と進めます。
例文2:スタッフ育成
目標は、ラダーレベルⅡからⅢへの申請者を増やすことでした。対象者と個別面談を行い、申請に必要な事例のまとめ方を勉強会で説明しました。申請者は前年度の2名から5名に増えました。事例の指導を担当できる人が限られているため、次期は指導できるスタッフを1名増やすことに取り組みます。
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自己評価の点数を低くつけすぎない基準
自己評価に5段階などの点数をつける病院では、謙遜して低くつけすぎる人が少なくありません。点数は気持ちではなく、次の基準で決めると迷いにくくなります。
| 状態 | 点数の考え方 |
|---|---|
| 目標を達成し、根拠となる数字や出来事がある | 基準どおり(達成)の点をつける |
| 目標の一部だけ達成した | 達成した部分と残った部分を文章で分けて書き、中間の点にする |
| 目標に取り組めなかった | 理由(異動・休職・人員不足など)を1文添える |
上司の評価と自己評価が大きく離れていると、面談でその理由を話し合うことになります。点数を低くしておけば安全、というわけではありません。根拠がある項目は、その根拠と一緒に正しく点をつけましょう。
面談で自己評価を補足するときの話し方
面談では、書いた内容を読み上げるより、書ききれなかった背景を補うと効果的です。
- 一番伝えたい成果を1つだけ先に話す。 全部を話そうとすると時間が足りなくなります
- できなかったことは、原因と次の手を一緒に話す。 「人員が足りなかった」で終わらせず、次期にどう進めるかまで言います
- 次期の目標の案を持っていく。 上司から聞かれる前に案を出すと、目標設定の話が進みやすくなります
面談は、異動や働き方の希望を伝える場でもあります。夜勤の回数や担当したい分野など、希望があれば短くメモしておきましょう。
よくある質問
自己評価はどれくらいの長さで書けばよいですか?
欄の大きさに合わせて、1項目あたり3〜5文が目安です。「目標・行動・結果・次の課題」を1文ずつ書けば、それだけで4文になります。
目標を達成できなかった場合はどう書けばよいですか?
達成できなかった事実と、その原因、次期にどうするかを書きます。途中まで進んだことがあれば、そこまでの結果も書いておくと評価の材料になります。
異動や産休で期の途中から担当が変わった場合は?
期首の目標のうち取り組めた部分を書き、異動や休業で取り組めなかったことを1文添えます。異動先で新たに担当したことも、あわせて書いておきましょう。
同じ例文を使い回してもよいですか?
型はそのまま使ってかまいませんが、数字と出来事は自分のものに差し替えてください。前の期と同じ文章が続くと、成長が見えない印象になります。
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まとめ
- 自己評価は「目標・行動・結果・次の課題」の4つで書く
- 回数・件数・期間・担当した役割のどれか1つを入れると伝わりやすい
- 1年目はできるようになったことと支援が要ることを分け、中堅以上はチームや後輩の変化を書く
- 点数は気持ちではなく根拠の有無で決める
- 面談では一番伝えたい成果1つと、次期の目標の案を持っていく