退職までの期間が気まずい看護師へ|師長・同僚との接し方、残りの夜勤と引き継ぎ、最終出勤日までの過ごし方
師長に退職を伝えたあと、病棟の空気が変わったように感じる看護師は多いです。休憩室の会話に入りづらい、師長の態度がそっけない、申し送りのときに視線が気になる。最終出勤日まで1〜3か月、この状態で夜勤も含めて働き続けるのは、思っている以上に疲れます。
気まずさはなくせませんが、やることを決めておけば、残りの期間を短く感じられるようになります。この記事では、退職を伝えてから最終出勤日までの過ごし方を、相手別・場面別に整理します。
伝える時期の決め方は看護師の退職は何ヶ月前に伝える?で解説しているので、ここでは「伝えた後」に絞ります。
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退職までの期間が気まずくなる理由(看護師の場合)
看護師の職場で退職までの期間が気まずくなりやすいのは、個人の性格より、病棟の仕組みによるところが大きいです。
| 気まずさの原因 | 病棟で起きていること |
|---|---|
| シフトへの影響が見える | 退職者の分の夜勤を誰かが埋める。翌月以降の勤務表で負担の増え方が同僚に見える |
| チームで動く時間が長い | 申し送り・夜勤・カンファレンスで、辞める人と毎日顔を合わせる |
| 「次は誰が辞めるか」という不安 | 人員が減ると、残る人の負担が増える。辞める人への複雑な感情につながる |
| 師長の立場 | 補充の採用や勤務表の組み直しを抱え、余裕がなくなる |
同僚の態度が冷たく感じても、多くは「あなたが嫌い」ではなく、自分の負担が増える不安の表れです。そう受け止めると、必要以上に自分を責めずに済みます。
退職を伝えた後の師長との接し方
退職までの期間で一番気まずいのは、師長との関係だという人が多いでしょう。師長とは、次の3つを早めに決めてしまうと、その後の会話が事務的に進められます。
- 最終出勤日と退職日(有給消化を入れるかどうか)
- 残りの勤務表で入る夜勤の回数
- 引き継ぐ内容と、引き継ぐ相手
この3つが決まっていないと、顔を合わせるたびに「いつまで来るの」「夜勤はどうする」という話になり、気まずさが続きます。退職を伝えた面談で決めきれなかった場合は、「日程について、改めて10分ほどお時間をいただけますか」と、こちらから時間をもらいましょう。
師長の態度がそっけなくても、業務上の報告・連絡・相談はふだんどおり続けます。退職が決まったからといって報告を減らすと、「もう気持ちが離れている」と受け取られやすくなります。
退職までの期間の同僚との距離感と、聞かれたときの答え方
同僚にいつ、どこまで話すかは、まず師長と相談して決めます。師長が病棟に伝える前に自分から広めると、話がこじれる原因になります。
退職の理由を聞かれたとき
理由を詳しく話す必要はありません。前向きで、病棟の不満に聞こえない一言を用意しておくと楽です。
「前から考えていた分野に挑戦したくて。ここで教えてもらったことは本当に助かっています。」
「家の事情で、通える範囲を変えることになりました。」
病棟の人間関係や待遇への不満を理由として話すと、残る人を否定しているように聞こえます。本音があっても、退職までの期間は口にしないほうが無難です。
次の職場を聞かれたとき
次の勤務先を言うかどうかは自由です。「まだ手続き中なので、落ち着いたらお知らせします」とかわしても失礼にはなりません。同じ地域の病院だと、言った内容が思わぬところに伝わることもあります。
休憩や雑談に入りづらいとき
無理に輪に入ろうとせず、仕事の場面での声かけを丁寧にするほうが効果があります。「さっきはありがとうございました」「〇〇さんの患者さん、ナースコール対応しておきました」といった業務上のひとことは、気まずい時期でも関係を保ってくれます。
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退職までの夜勤シフトとの付き合い方
病棟の勤務表は、一般に前の月の中旬から下旬に作られます。退職を伝えたときに翌月の勤務表がすでにできていれば、その月の夜勤はそのまま入ることが多くなります。
退職までの夜勤で気まずさを減らすには、次の点を意識します。
- 残りの夜勤は、決まった回数を責任を持って入る。退職が決まってから夜勤を減らしたいと言うと、同僚の反発を招きやすい
- 夜勤明けの引き継ぎを丁寧にする。辞める人ほど記録や申し送りの抜けを見られていると考えておく
- 最後の月の夜勤の組み方は師長と相談する。有給消化に入る前の最終出勤日を夜勤明けにするか日勤にするかで、挨拶の段取りも変わる
夜勤専従の人は、1人抜ける影響が大きいぶん、残りの回数の調整に時間がかかります。早めに勤務表の希望を伝えておきましょう。
退職までの期間にやる看護師の引き継ぎの中身
退職までの期間を気まずさだけで終わらせないためには、引き継ぎに集中するのが一番です。やることが決まっていると、周りの目も気になりにくくなります。
引き継ぐものは、病棟の業務だけではありません。次のように書き出しておくと、伝え忘れを防げます。
| 分類 | 引き継ぐ内容の例 |
|---|---|
| 受け持ち患者 | 継続中の看護計画、家族との約束事、退院調整の進み具合 |
| 係・委員会 | 感染対策・褥瘡・物品などの係の業務、委員会の議事録や提出期限 |
| 教育担当 | プリセプティの到達状況、評価表、次の担当者への申し送り |
| 病棟の物品・書類 | 管理していた物品の発注の周期、保管場所、手順書の最新版 |
| 自分だけが知っている手順 | 特定の医師との連絡のしかた、薬剤部や他部署とのやりとりのコツ |
口頭だけで伝えず、1枚の文書にまとめて師長と引き継ぐ相手に渡しておくと、退職後に問い合わせの連絡が来ることも減ります。
プリセプターを担当していた場合は、プリセプティ本人にも自分の口から退職を伝え、次の担当者を紹介するところまで見届けると、後味よく終われます。
退職までの期間の有給消化と最終出勤日
有給休暇が残っている場合は、最終出勤日のあとにまとめて取り、その最終日を退職日にする組み方が一般的です。有給休暇は労働基準法39条で定められた権利なので、退職前でも請求できます。
有給消化の期間に入ると、職場に行かない日が続くため、気まずさからは物理的に離れられます。一方で、引き継ぎの期間を削ってまで有給を先に取ると、最後の印象が悪くなりがちです。引き継ぎを終えてから有給に入る順番を守ると、両立しやすくなります。
有給消化の日数の組み方は看護師の退職は何ヶ月前に伝える?で、具体例とともに紹介しています。
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退職までの期間がつらいときの対処
退職までの期間に、無視や嫌味、明らかに負担の大きい勤務の押し付けが続くこともあります。気まずさの範囲を超えてつらいときは、我慢し続ける必要はありません。
- 退職日を早められないか師長に相談する。引き継ぎの計画を示したうえで、最終出勤日の前倒しを提案する
- 法律上の区切りを知っておく。期間の定めのない雇用なら、民法627条1項により、退職の申し出から2週間で雇用契約は終了する
- 外部に相談する。嫌がらせやハラスメントに当たる行為が続く場合は、都道府県労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーに無料で相談できる
心身の不調が出ている場合は、無理に出勤を続けず、医療機関を受診してください。
最終出勤日の挨拶と、送別のお菓子・メッセージ
気まずい期間を過ごしてきた人ほど、最終出勤日の挨拶で関係を整えておくと、退職後に振り返ったときの気持ちが変わります。
- 挨拶は、申し送りのあとや終業時など、病棟が落ち着いている時間に短く
- お世話になった具体的な場面を1つ入れる(「新人のときに夜勤で助けてもらったこと」など)
- お菓子を配る場合は、個包装で、夜勤の人の分も休憩室に残しておく
退職時に渡すメッセージの書き方は退職する側が贈るメッセージカード、色紙やLINEで使える文例は看護師の退職メッセージ文例集にまとめています。
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退職までの期間は、次の職場のことを考える時間でもあります。今の職場で気まずさを感じた理由を振り返ると、次に重視したい条件が見えてきます。夜勤の負担だったのか、病棟の人数だったのか、人間関係の近さだったのか。
勤務形態や施設の種類で絞り込んで、次の職場の求人を比べてみてください。
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よくある質問
退職を伝えたあと、師長に無視されるようになりました。どうすればいいですか?
業務上の報告・連絡・相談は、ふだんどおり続けましょう。返事がなくても、伝えたことを記録に残しておけば、引き継ぎの抜けを指摘されたときの支えになります。業務に必要な指示や情報が与えられないなど、仕事に支障が出る状態が続く場合は、看護部長や外部の相談窓口に相談できます。
退職までの期間に、同僚に「裏切り者」のように言われました。
人員が減る不安から、強い言葉が出ることがあります。反論せず、「ご迷惑をかけてすみません。引き継ぎはしっかりやります」と、業務の話に戻すのが無難です。繰り返し続く場合は、師長に相談しましょう。
送別会を断ってもいいですか?
断っても問題ありません。「気持ちだけで十分です。最終日にご挨拶させてください」と伝えれば、角は立ちにくくなります。
退職までの期間が長すぎてつらいです。短くできますか?
病院と合意できれば、退職日を早めることは可能です。引き継ぎをいつまでに終えられるかを示して、最終出勤日の前倒しを相談してみましょう。
まとめ
- 退職までの期間の気まずさは、シフトへの影響や人員が減る不安など、病棟の仕組みから生まれやすい
- 師長とは、最終出勤日・残りの夜勤・引き継ぎ相手の3つを早めに決める
- 同僚には、病棟への不満に聞こえない一言で理由を伝える
- 残りの夜勤は決まった回数を入り、引き継ぎを文書にまとめて集中する
- 有給は引き継ぎを終えてから消化する
- つらさが気まずさの範囲を超えるときは、退職日の前倒しや外部の相談窓口を使う
参考
- 民法(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
- 労働基準法(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
- 厚生労働省「相談窓口等一覧」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/soudanmadogutitou/itiran/index.html