プライベート・マネー事情

看護師の夜勤は何時から?二交代・三交代の時間帯と、深夜割増がつく時間の境目

看護師の夜勤は何時から?二交代・三交代の時間帯と、深夜割増がつく時間の境目

「夜勤は何時から?」という問いには、答えが2つあります。

1つは勤務表の上の夜勤——施設が決めたシフトの開始時刻。もう1つは法律上の深夜業——割増賃金がつく時間帯です。この2つは重なりますが、同じではありません。

そして給与が変わるのは後者です。求人票を読むときも、給与明細を確認するときも、ここを分けて見ると数字の意味がわかります。

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目次
  1. 勤務表の上の夜勤は何時からか
    1. 二交代制(16時間夜勤)
    2. 三交代制
    3. 変則二交代・その他
  2. 法律上の「深夜業」は22時から翌5時
    1. 18歳未満は深夜業そのものが禁止
  3. 夜勤手当と深夜割増は別物
  4. 何時間・何回までが目安か
    1. 日本看護協会の提言
    2. 診療報酬の月平均夜勤時間数72時間
  5. 求人票で確認する4点
  6. よくある質問
  7. まとめ
  8. 参考

勤務表の上の夜勤は何時からか

施設によって違いますが、代表的な形は次の2つです。

二交代制(16時間夜勤)

勤務 時間帯 拘束
日勤 8:30〜17:30 9時間
夜勤 16:30〜翌9:30 17時間

夜勤の開始は16時台〜17時台が一般的です。日勤の終わりと重ねて申し送りをするため、日勤終業の1時間ほど前から始まります。

拘束17時間のうち休憩・仮眠が2〜3時間、実働14〜15時間という形が多く見られます。

三交代制

勤務 時間帯
日勤 8:30〜17:00
準夜勤 16:30〜翌0:30
深夜勤 0:00〜9:00

三交代では夜勤が準夜と深夜に分かれます。「夜勤」と言われたとき、どちらを指すのかは職場によります。

変則二交代・その他

近年は12時間夜勤(20:00〜翌8:00)を採る施設も増えています。透析クリニックや訪問看護のオンコールなど、そもそも夜勤の形が違う職場もあります。

法律上の「深夜業」は22時から翌5時

ここが給与に直結する部分です。

労働基準法第37条第4項は、午後10時から午前5時までの間に労働させた場合、通常の賃金の2割5分以上の割増賃金を支払わなければならないと定めています。

この7時間が「深夜業」です。シフト名が夜勤かどうかとは関係なく、この時間帯に働いた分だけ割増がつきます。

つまり——

  • 16:30から夜勤に入っても、22:00までの5時間半には深夜割増はつかない
  • 深夜勤(0:00〜9:00)は、0:00〜5:00の5時間に割増がつく
  • 日勤が長引いて22時を回れば、日勤でも深夜割増がつく

18歳未満は深夜業そのものが禁止

労働基準法第61条により、満18歳未満の者を午後10時から午前5時まで働かせることは原則としてできません。准看護師課程を経て18歳前に就業するケースでは、この点が関係します。

夜勤手当と深夜割増は別物

給与明細でつまずくのはここです。夜勤の対価は2層になっています。

根拠 金額の決まり方
深夜割増 労働基準法第37条第4項 法定。22〜5時の労働に対し25%以上
夜勤手当 施設の給与規程 施設が自由に決める。1回あたり◯◯円の形が多い

「夜勤手当が高い職場」=「割増をちゃんと払う職場」ではありません。逆に、夜勤手当が控えめでも深夜割増が別途つく職場のほうが総額で上回ることがあります。

求人票に「夜勤手当 1回12,000円」とだけ書かれている場合、その中に深夜割増が含まれているのか、別途支給なのかを必ず確認してください。含む形(込み)だと、実質の手取りは見た目より低くなります。

なお看護師全体の給与水準は、厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査できまって支給する現金給与額が月36万5,900円、年間賞与その他特別給与額が85万6,400円(平均年齢42.1歳)。年収換算でおよそ525万円です。この中に夜勤分が入っているので、夜勤がない職場に移ると額面はここから下がります。

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何時間・何回までが目安か

法律は夜勤の回数に上限を定めていませんが、目安になる基準が2つあります。

日本看護協会の提言

日本看護協会は、看護職が持続的に働けるための条件として、勤務と勤務の間隔を11時間以上あけること、1回の拘束時間を13時間以内にすること、三交代の夜勤は月8回以内にすることなどを示しています。

16時間夜勤は「13時間以内」を明確に超えます。現場では広く行われていますが、望ましい形として推奨されているわけではない、という位置づけです。

診療報酬の月平均夜勤時間数72時間

入院基本料の施設基準では、看護職員の月平均夜勤時間数が72時間以下であることが要件になっています。病棟全体の平均で見る数字なので個人の上限ではありませんが、病棟が夜勤を無制限に組めない理由がここにあります。

「夜勤専従なら回数を増やせるのでは」と思うかもしれませんが、夜勤専従者はこの平均の計算から除外される扱いがあり、その代わりに個別の上限が設けられていることが一般的です。

求人票で確認する4点

① 夜勤の実際の時間帯

「二交代」とだけ書かれていても、16:30開始と20:00開始では生活が全く違います。

② 仮眠時間があるか、それは休憩か

仮眠が「休憩」扱いなら、その時間は無給です。16時間拘束のうち2時間が休憩なら、実働14時間分の賃金になります。仮眠室の有無もあわせて確認してください。

③ 夜勤手当に深夜割増が含まれるか

前述のとおり。「込み」か「別途」かの一語で総額が変わります。

④ 月の夜勤回数の実績

「月4〜5回」と書かれていても、欠員が出れば増えます。募集の理由(増員か欠員補充か)とあわせて聞くと実態が見えます。

よくある質問

Q. 夜勤明けは何時に帰れますか。

二交代の16時間夜勤なら、記録と申し送りを終えて9:30〜10:30ごろが一般的です。残業が常態化している病棟では11時を回ることもあります。

Q. 夜勤明けの日は「休み」に入りますか。

多くの施設では、夜勤明けは勤務日の扱いで、その翌日が公休です。「明け+休み」で2日連続に見えても、休みは1日です。求人票の年間休日数を見るときはここに注意してください。

Q. 深夜割増は基本給から計算されますか。

基本給だけではなく、家族手当・通勤手当など一部の除外賃金を除いた賃金が算定の基礎になります。基本給が低く手当が厚い給与体系だと、割増の単価も低くなります。

Q. 夜勤なしの働き方はありますか。

クリニックの外来、健診センター、保育園、訪問看護(オンコールなしの求人もあります)、企業の産業保健などがあります。ただし年収は夜勤分だけ下がります。上の統計の金額から夜勤手当と深夜割増を引いた水準が目安になります。

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まとめ

  • 勤務表の夜勤は16時台〜17時台開始が多い。三交代なら準夜16:30・深夜0:00
  • 法律上の深夜業は22時〜翌5時の7時間。割増25%以上がつくのはここだけ
  • 夜勤手当(施設が決める)と深夜割増(法定)は別物。「込み」か「別途」かを確認する
  • 拘束13時間以内・勤務間隔11時間以上が日本看護協会の示す目安
  • 求人票では時間帯・仮眠の扱い・手当の内訳・実際の回数の4点を見る

参考