「そんなことで救急車を呼ぶの?」看護師たちが見聞きした驚きのエピソード

「そんなことで救急車を呼ぶの?」看護師たちが見聞きした驚きのエピソード

救急医療の現場で働く看護師たちは、日々本当に緊急を要する患者の対応に追われています。しかし一方で、「これは本当に救急車を呼ぶべきなの?」と疑問を感じるケースも少なくありません。

今回、看護師たちに「そんなことで救急車を呼ぶの?」と思ったエピソードをアンケート調査したところ、さまざまな事例が寄せられました。そこから見えてくる社会的背景や、看護師の労働環境について考えてみたいと思います。

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目次
  1. 実際にあった「救急車を呼んだ驚きの理由」とは?
    1. 交通手段としての利用
    2. 病院に行くのが面倒くさくて…
  2. なぜこうした不適切利用が起こるのか?
    1. 高齢者の移動手段の問題
    2. 医療リテラシーの不足
    3. メンタルヘルスの問題
    4. 看護師の負担と現場の課題
    5. 現場のストレス増大
    6. 適正利用の啓発不足
  3. まとめ

実際にあった「救急車を呼んだ驚きの理由」とは?

交通手段としての利用

「症状は軽いけど、交通手段がないため、入院準備をして救急車を利用している人はいます(田舎なので、特にお年寄りに多い)」(くまごろう/40代・後半)

「当日に手術目的で入院予定だった生活保護の患者様。少し気分が悪いという主訴で救急要請。そのまま当院に入院。スタッフ間ではタクシー代を浮かせるために呼んだのでは?と話題になりました。」(さおりん/30代・後半)

「夜中にラーメンを食べたら喉が渇いた。水を飲みたかったが、冷蔵庫に水がなく、コンビニに行くのも面倒で救急車を呼んだ人がいた。」(ruka/40代・後半)

    病院に行くのが面倒くさくて…

    「アボカドの種を取ろうとして、左母指と第2指の間をざっくりと包丁が刺さってしまった主婦が救急要請。救急隊が到着時、タオルで止血もできており、出血量も多くなかったが、『車で行くのが面倒くさい』とのことで救急車を呼んだ。」(yume/20代・後半)

    「ただの風邪。救急車が迎えに行くと家の前で立って待っていた。熱もなく、ぐったりもしておらず、普通に歩いて救急車に乗り込んでいた。」(tsuki/30代・前半)

    「爪が取れましたで救急車を呼んだ30代男性。でも実際は、棚に足をぶつけて爪が少し剥けたくらい。歩いて収容、特に処置は爪を少し切ったくらい。」(ニョス/30代・後半)

    なぜこうした不適切利用が起こるのか?

    高齢者の移動手段の問題

    地方では公共交通機関が少なく、病院までの移動が困難なため、救急車が“無料のタクシー”として使われるケースが目立ちます。特に高齢者に多い傾向が見られました。

    医療リテラシーの不足

      「救急車=優先的に診てもらえる」という誤解があるため、些細な症状でも呼ぶ人が後を絶ちません。特に若年層では、「病院に行く手間を省きたい」という安易な動機で利用されることも。

      メンタルヘルスの問題

      リストカットを繰り返す患者など、心のケアを必要とする人が救急車を利用するケースもあります。こうした場合、単なる“迷惑利用”とは言い切れず、適切な支援体制が求められます。

      看護師の負担と現場の課題

      本当に必要な患者の対応が遅れる救急車の台数や医療スタッフの人数には限りがあります。不適切な利用が増えると、本当に救急を必要とする患者の対応が遅れてしまうリスクが高まります。

      現場のストレス増大

      看護師は「またか…」と思いながらも対応せざるを得ません。特に夜勤の多い現場では、こうした不要な救急対応が大きな負担となり、慢性的な疲労を引き起こします。

      適正利用の啓発不足

      「救急車の本来の役割」を知らない人が多いため、不適切利用を減らすための啓発活動が必要です。看護師や救急隊員の声を社会に届けることが求められています。

        まとめ

        今回のアンケート結果から、救急車の不適切利用がさまざまな理由で行われていることが分かりました。背景には、高齢者の移動問題、医療リテラシーの不足、メンタルヘルスの問題などがあり、それらが看護師の負担増加にもつながっています。

        「救急車は本当に緊急のときに使うもの」――この意識を広めるためにも、現場の声をもっと社会に届けていく必要があります。